「左足」について

さて、最近小川忠太郎範士の剣道講話を読んでいて発見がありました。
それは、「左足について」です。
普通、剣道の左足については、
つま先は真っ直ぐ前に向けて撞木足にならないように
ひかがみ(ひざの裏)を伸ばして曲げないように、
踵は床につけないように、上げすぎないように、
といったところを注意されます。
小川範士の剣道講話でも、この左足について書かれているのですが、
それが少しユニークだったのです。そこには、警視庁の基本の
第一基本「足の踏み方」を紹介しながら、左足について書かれています。
☆警視庁の基本の第一基本「足の踏み方」☆
「右足は基本の姿勢より足先をまっすぐにし、
左足の土踏まずより約1足長前に出した位置に踏み出し、
左足は蹠骨部(せきこつぶ)を中心として踵(かかと)を外側に捻転する」
範士の解説では、「踵を外側に捻転する」というのは少しわかりにくいが、
腓骨(ひこつ)を伸ばすことと同じことである。とあり、結論として
左足で一番大事なのは、この「腓骨(ひこつ)を伸ばすこと」であると書いています。


「腓骨(ひこつ)」とは一体どの骨か???わかりませんね・・・(+_+)
で、調べてみるとここ↓に写真入で情報がありました。

腓は、「こむら」とも読むようで、おそらく「コムラガエリ」の「こむら」?
では無いかと思います・・・イケ面外科医の小倉君、どう?違う?
ひかがみを伸ばそうとすると意識がひかがみに行ってしまい止心となり、
意識がひかがみから離れるとひざが曲がってしまう・・・。
こんな悪循環に悩んだ日々を思い出して、なるほど、と早速試してみました。
左足の踵を外側に捻転した感じで力をかけて構えると、
脹脛(ふくらはぎ)の外側が張った感じになり(この内部に腓骨がありそう)、
あら不思議、つま先は自然に前を向き、踵は若干浮いた感じになり、
ひかがみは伸び、(私個人的にはここに一番感銘を受けたのですが・・・)
足の親指の付け根のところに体重が乗ります。
これが全部、特に意識しなくても自然にできる。
足の使い方のポイントとしてよく書物にでてくる内容に、
「足は親指の付け根のところに力を入れて立つ」と言う意味がよくわからなかった
のですが、この方法で足を構えてみると、そこのところに体重がかかるのです。
しかも、今までどうやって立っていたのかと不思議に思うくらい自然に立てる感じ。
皆さんもぜひ一度試してみてください。
というわけで、今回は「左足について」でした。
今週はバーベキューを楽しみながら剣道談義に花を咲かせましょう!
戸締り用心火の用心、一日一善。
健やかな精神は健やかな肉体に宿ります。さぁ、稽古しましょう!
それでは、また土曜日にいつもの道場でお会いしましょう。

この記事を書いた人

剣道錬士六段 ザイツゴロウ