「勝つ」ということ
最近、「勝つ」ということについてよく考えます。
95年に剣道を再開した当初、試合に出ても全く勝てず、
剣道ってどうやって勝つんだったっけ?と悩みも深かった頃、
剣道がすごく苦痛に思えた時期がありました。
ちょうど同じ頃に、4段の昇段審査に続けて何度も失敗し、
試合にも勝てない、審査にも通らない、そんな自分の剣道に
嫌気が差した頃でした。
最近、「勝つ」ということについてよく考えます。
95年に剣道を再開した当初、試合に出ても全く勝てず、
剣道ってどうやって勝つんだったっけ?と悩みも深かった頃、
剣道がすごく苦痛に思えた時期がありました。
ちょうど同じ頃に、4段の昇段審査に続けて何度も失敗し、
試合にも勝てない、審査にも通らない、そんな自分の剣道に
嫌気が差した頃でした。
いよいよ今年も柳生研修会の季節が迫ってきました。
思えば、昨年の研修会で横山先生から
「君は打突の機会というものが全くわかっていない。」
と注意して頂いたのが昨年の取り組みの指針となったのでした。
今年は昨年よりも少しはましになっているだろうかと
少し不安な感じもしますが、今年も参加しようと思っています。
最近は深夜にトリノオリンピックを放映しているので
寝不足の方も多いのではないでしょうか?
今朝は、荒川静香選手の金メダルに日本中が
明るい気分になったことでしょう。
どの選手も本当にがんばっていますよね。
さて、ご存知の通り、剣道はオリンピック競技ではありません。
同じ武道でも、柔道はずいぶん前からオリンピック競技ですね。
今回は「今年の稽古のテーマ」について書いてみます。
自分の間合いを知っていますか?
私は、昨年の終わりごろ、自分の間合いをわかっていないことに気がつきました。
なぜ気がついたか。
今回は、私が最近読んだ「山岡鉄舟 剣禅話 高野澄編訳」という本に
興味深い話がありましたのでご紹介したいと思います。
山岡鉄舟が明治13年の4月に書いた「剣と禅理」の中に
商人の話がきっかけで悟りにいたるというくだりが出てきます。
本当は原文をそのままご紹介するのがよいのだと思いますが、
ここでは要旨だけご紹介します。
ある日、山岡鉄舟のもとに、書が欲しいと一人の豪商が訪ねてきた。
彼が自分の経歴を語った中に、次のような興味深い話があった。
昨年、「剣技50種」を紹介しました。
剣道に取り組んでいれば、50種といわないまでも、
日頃から色々な技の稽古を行います。
ですが、そもそも何のために技の稽古をするでのしょうか。
繰り返し稽古をして、技の精度を高めるため。といった感じでしょうか。
色々な先生の書物を読んでいると、技に関して目指すべきイメージは、
適切な攻めで機会を作り出し、作り出した機会に適切な技を選択し、
適切に機会を捉えて、適切な太刀筋で、適切に技を施せるようになること。
これら一連の流れを、いちいち頭で考えなくてもやれるようになる。
といった感じでしょうか。
とてもとても遠い道のりですが、このような境地に向かって進んでいく過程で
まず最初に必要な取り組み、「はじめの一歩」とは何でしょうか?
それは、「考えて稽古する。」ことを始めることでしょう。
もう少し具体的にいうと、「観る」努力を取り入れることです。
「観る」にあたっては、「観察」というように「観て察すること」が大事です。
むしろ、察するために観るのです。
今回は高野先生が書いている50種の技の中から、
その最後となる【胴技7種】をご紹介いたします。
いくつイメージできますか?
ちなみに、居り敷き胴とは絶ちの形7本目の胴の様に
形膝を曲げながら胴を撃ち最終的には地面に膝をつく撃ち方です。
立胴が、今で言う抜き胴ですね。
先々の先の技について私が最近考えていることを書いて見ます。
これまで、私は、剣道の技はどれも同列なモノだと認識していました。
先々の先、対の先、後の先、そのどれもに同等の価値があると思っていました。
一方で、相手と立ち合う時に、仕掛け技でいくのか、
応じ技でいくのか、或いは担ぎ技で行くのか・・・。
それらの「技の選択」については、はっきりとした基準を持っていませんでした。
「先々の先の技」の評価が高く「後の先の技」は評価が低い、或いは、
「後の先の技=待ちの技」というイメージに対して違和感がある一方で、
いきなり「後の先の技」を狙っていくというのもしっくりこないものを感じていました。
下記の記述に出会うことで、このような漠然とした「技観」が少々変わりましたので、
参考になればと思いここでご紹介いたします。
今回は「技」について。
剣道の技にはどれくらいの種類があると思いますか?
古流までいれると、それこそ数え切れないほどの技がありますが、
明治維新後に「剣道」として体系化された後だけを考えると、
例えば、高野佐三郎範士の「剣道」には「手法五十種」として
面技18種、突き技13種、小手技12種、胴技7種が紹介されています。
結構多いですよね(*^_^*)
私が始めて四段の審査を受けた時、
審査委員長が立合審査後の講評で
「剣道には50種類ほどの技があるといわれています。
それなのに、みなさまの立合いは、
あらかじめ面と小手面しか打たないと決めてかかったようなものばかりでした。
このようなことでは、とても四段の実力を認定するわけにはいきません。
もっと剣道の技の術理について研究してください。」
という趣旨のことを言われたのを聞いて、
そんなにあるのかと驚いたことを思い出します。
ちなみに、その時の審査では合格者は2割前後しか出ませんでした。
そこで、今回は高野先生が書いている50種の技の中から、
【面業18種】をご紹介いたします。
今回は「道」について。
先週紹介した中野八十二範士九段の本に、「道」についての解釈がありました。なるほどなと思いましたので紹介します。
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道というのは言葉の解釈からいえば、「み」は接頭語、「ち」という目標になる。
同じ道でも、中国と日本ではちょっと解釈が違う。
ひとつの目標に達するということでは変わりは無いが、
中国の場合は、ひとつの基本的なものがある。
例えば夫婦の道だとか、或いは天地自然の道だとか、ひとつの規範がある。
人間が修錬して規格にはまった場合には、道に達したという。
今回は「剣先」について書かれたものがありましたのでご紹介します。
私が高校生の頃、進学校の剣道部でキャプテンをやっていたのですが、
私がキャプテンを引き継いだ高校2年の頃には、正規の指導者がおりませんでした。
入部した際に、たった5人ほどしかいない剣道部であるのを見て、
「こんなさびしい部活に青春を預けることはできん!!」と奮起し、
学校中をリクルートして回ったおかげで、部員数は20人以上に膨れていました。
まず最初に、先週ご紹介した「身体意識」について書かれた本についてご紹介しておきます。
「身体意識を鍛える〜閉じ込められた"カラダの力"を呼び覚ます法〜」
高岡英夫 青春出版社刊
です。青春出版社・・・懐かしいですね。
英語の参考書で有名なのがありましたよね・・・確か・・・うぅ、思い出せない(T_T)
英単語を覚えるやつとか英文法を覚えるやつとかだったような・・・。
誰か覚えていませんか?
気を取り直して、今回は、「刃筋」について考えて見ましょう。
今回は、「身体意識」について考えて見ましょう。
「身体意識」、それは体をイメージ通り動かす上でキーになる概念です。
高岡英夫氏によると、質の高い体の運用のために役立つ身体意識には主に以下の7つのものがあると言います。
センター・下丹田・中丹田・転中子・ベスト・リバース・レーザーがそれです。
今回は、「立合いの際の心がけ」について考えて見ましょう。
この点について、伊藤陽史範士は、次のように述べています。
打とう打とうと思わないで、「先」の気で相手を攻めているか。
私は道場の門下生には
「先に攻め、相手をおびき寄せ、先を起こさせ、先に打たせ、その先を打て」
と教えています。
最近は色々な稽古の場に縁があり充実した剣道ライフを
送らせて頂いていますが、それにしても剣道は難しいですね。
日々色々な発見があります。
今回は「稽古」についてです。
小森園正雄範士の「剣道は面一本!」では「稽古」について
以下のように書かれています。
さて、先日左足についてご紹介したところ、かのイケ面外科医の
小倉君からコメントが届きました。
以下、小倉君のコメントです。
九大の小倉です。
先週より体調を崩してしまい、医者の不養生という情けない状態です。
さて、在津さんの紹介された「左足の踏み方」についてですが、ご指摘の通り、
腓骨は下腿の細長い骨で外側(内側に脛骨とよばれる太い骨があり、弁慶の泣き
所は脛骨の前部分です)に位置しあまり意識されない骨です。
また、こむらがえりは下腿の背側にある腓腹筋の痙攣(足がつる状態)であり、
まさに腓はこのこむらがえりのことを指しています。
さて、最近小川忠太郎範士の剣道講話を読んでいて発見がありました。
それは、「左足について」です。
普通、剣道の左足については、
つま先は真っ直ぐ前に向けて撞木足にならないように
ひかがみ(ひざの裏)を伸ばして曲げないように、
踵は床につけないように、上げすぎないように、
といったところを注意されます。
小川範士の剣道講話でも、この左足について書かれているのですが、
それが少しユニークだったのです。そこには、警視庁の基本の
第一基本「足の踏み方」を紹介しながら、左足について書かれています。
☆警視庁の基本の第一基本「足の踏み方」☆
「右足は基本の姿勢より足先をまっすぐにし、
左足の土踏まずより約1足長前に出した位置に踏み出し、
左足は蹠骨部(せきこつぶ)を中心として踵(かかと)を外側に捻転する」
範士の解説では、「踵を外側に捻転する」というのは少しわかりにくいが、
腓骨(ひこつ)を伸ばすことと同じことである。とあり、結論として
左足で一番大事なのは、この「腓骨(ひこつ)を伸ばすこと」であると書いています。
今回のテーマは前回予告していた通り、「虚実」についてです。
「虚実」は、中国の兵法書である「孫氏」に出てくる言葉です。
剣道の攻防の理合いは、この「虚実」に影響を受ています。
「攻めて必ず取るものは、その守らざるところを攻むればなり」
攻めれば必ず勝つという者が必ず勝てるのは、
相手の守りの手薄なところを攻めるからである。
この解釈には色々なものがあり、色々な事例もありますが、
必勝戦略的に解説してみます。
必ず勝つには、まずどこを攻めるか熟慮してから攻めねばならない。
相手が完璧に守っている場合には攻めてはいけない。
情報を集めて相手の守りが手薄なところを突きとめ、
そこを攻めることで勝ちを手にすることを考えねばならない。
守りが手薄なところを「虚」と呼ぶ。
いざ攻めるに当たっては、戦力の差を認識しなければならない。
実力に大きな差があるのに、馬鹿正直に相手の弱点を真正面から
攻めるのでは勝ちはおぼつかない。
相手も必死であるのだから、こちらが弱みを突いてくるとわかれば
たちまち弱みの守りを固め、弱みは弱みでなくなってしまう。
ではどうするか。
いつも最後まで読んで頂いてありがとうございます。
在津@金沢です。
剣道で大事なことには本当に色々と多くありますね。
ひとつひとつ丁寧に教えてくれる師匠がいたらなぁ・・・。
素晴らしい師匠について修行ができる剣士は本当に幸せですね。
師匠との出会いに恵まれない剣士の方が圧倒的に多い現代で
唯一誰もが平等に得られる師匠は書籍だと思います。
剣道に関係のある書籍を読む時は、自分の想像力を最大限に発揮して
目の前に師匠が居て、自分に話をしてくれているというような気分で
自分の心のこだわりを極力封印し、何を伝えようとしてくれているのかを
理解することに全精力を注ぎ、素直な気持ちで読むようにしています。
それでも、書籍だと、目の前で師匠が口伝してくれれば無いような事で
困る場合があります・・・それは言葉の読み方です(^_^;)
特に昭和初期以前に書かれたものを読むのは大変難しいです。
例えば、「心を止めるべからず」という言葉ひとつとっても
多分、「こころをとどめるべからず」と読むんだろうなぁと思うものの
確信は無かったりします。
「こころをとめる」かなぁ・・・ここでこの字の読みに一時心を奪われて、
文字通り「心が止まって」しまったりして・・・(T_T)
心を止めてはいけないという内容を読みながら心を止めている私。
何をやっているのかわからないですね(*_*)
(この例だと、まさに内容を「体感」できているのかもしれませんが・・・)
口伝ならはじめから音があるのでこんな余計な苦労は無いだろうなと思いつつ
四苦八苦しながら読み進めています。
(口伝なら私のような者に奥義を語ってはくれないでしょうから一長一短ですね。)
さて、いい機会なので、例に使った「心を止めるべからず」について少々。
毎週活気あふれる稽古会を開催できて嬉しい限りです。
みなさん、この勢いで、(自然体で)がんばりましょう(*^_^*)
さて、今回は、古賀さんから稽古に取り入れた方がいいのではと
提案を頂いた「先」をはじめとした「剣道の心得」についてです。
剣道の心得などというと色々とあるのですが、そんな中でも
一番大事なことをひとつだけ挙げるとすれば
「機先を制して勝ちを得る」ことです。
私が目指す「正しく美しい剣道で勝つ」という目標は、
このコンセプトに基づいています。
「正しく美しい剣道」とは「機先を制する剣道」のことです。
昇段審査用の剣道、試合用の剣道、稽古用の剣道等と分けないで、
正しい剣道を追及していった結果、ひとつの剣道スタイルで、
昇段もでき、勝ちを得ることもできるレベルになることを志して
日々の稽古に取り組んでいます。
ちょっと贅沢な感じもしますが、志は高く!がモットーですので(^.^)
そこで、機先を制して勝ちを収める剣道では、
「先を取ることができるかどうか」が勝敗を決します。
勝ちを確定させるためには、機をみて先を取った後に、
「驚・恐・疑・惑」の四戒に囚われることなく、
「無刀の心得」で踏み込んで、「拍子」を外さず切らねばなりません。
ですが、まず、何よりも機を見て先を取ることがなくては
何も始まりません。
最近、稽古会が再び盛り上がってまいりました。
これもひとえに参加いただいている皆さんのおかげです。
ありがとうございます<(_ _)>
剣道の理合の源は天然自然の法則です。
春が着たら夏が来て、夏が着たら秋が来て、秋の次には冬が来る。
我らが稽古会もこの10年、春夏秋冬の理に沿って運営されています。
で、今は「春」。
これから夏、秋に向けてヒートアップしていきましょう!
【業務連絡】 川崎君!みんな待ってるよ〜♪
ところで、今回は、先週の稽古会の後の2部道場で佐野さんが
話されていた「三殺法について」です。
刀を殺し、業を殺し、気を殺す。
これが三殺法です。「三つの挫き」とも言います。
高野佐三郎範士の『剣道』によると・・・
「刀を殺す」とは、敵の刀を左右に押さえ、或いは払い落しなどして
自由に太刀を使用させないことをいう。
「業を殺す」とは、自分から鋭く撃ち懸け突き懸け、たとえ撃突が外れても、
気にせず奮進して敵に接近し、体当たりし、敵が防御一方になって、
技を出す余裕を持てない状態にすることをいう。
このようにされると、いかに気が猛々しく業が早い者であっても
その勢いに挫かれて業を出すことができないものだ。
この方法で勇敢に働いて、敵の起り頭を押さえて常に先に出る時には
敵は自分の勇気に恐れ、気を奪われ、はなはだ戦いやすくなる。
しかし、未熟なものがこれを試みれば、却って破綻を招くことがある。
修錬の効を積んだ上での工夫であることを忘れてはならない。
敵が打ち出す後を撃てば相撃となり、敵の働きに引廻されれば先を取られる。
今回は、昇段審査についてです。
もともと、四段以上の昇段審査は、ブランクが1年以上空いた「復活系社会人剣士」にとっては非常に難しいものがありました。
私自身、四段の審査には3回不合格し、4回目でようやく合格しました。
不合格が続いている間も一生懸命稽古をしていたのでショックもひとしおでした。
この経験から学んだことがありましたのでここに少し書いてみようと思います。
三段までと四段以降は、明らかに求められるものの質が変わります。
久しぶりに秒殺された在津はあまりの出来事に呆然・・・。
そういえば、稽古会を始めたばかりの頃は、試合に出場しても
結構秒殺されることが多かったなぁ・・・と思い出に耽ってみたりして。
でも、最近はここまで寸殺されることはなかったのです。
で、対戦相手の吉川さんの次の試合も見学しました。
相手は福岡県警の峰松さん。
う!すげぇ!相手が誰だろうと開始の声と同時に攻めまくっている!
そんな吉川さんの姿に、はっと気がつくものがありました。
言い訳ではないですが、在津の相手の二刀流、かなり本格的でした。
これまで何人か二刀流を見てきましたが、今回のが一番強かった。
個人戦では、私と小倉さんがともに敗れた三菱ふそうの秋山さんを撃破して
パート決勝に進んでましたから本当に強かったんだと思います。