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「剣士諸君!」への想い


私は福岡県太宰府市の出身です。
小学2年生の頃に竹刀を握ってから紆余曲折を経て、現在剣道八段範士を目指して剣道修行しています。
このように書くとどれほどの腕前なんだろうと思われるかもしれませんが、平成18年10月時点で38歳、剣道五段です。経験者であればすぐにわかることですが、この年齢でこの段位であると言うことは、いたって凡庸な剣士である証です。同世代の秀でた仲間たちはすでに七段を視野に入れています。
このサイトの記事は、もしかしたら剣道の腕に覚えのある先生方の失笑を買うかもしれません。けれど、敢えて私は「剣道八段範士を目指している」と公言しています。なぜならば、剣道に限らず、一度きりの人生を行きぬく上でもっとも大切なことは、何かを目指して行動をおこすこと、真剣に取り組むこと、そして最後の最後まであきらめずやりぬくことだと思うからです。

現在の私の願いは、剣道と実学の「文武両道の精神」を通じて、次の世代の日本ひいては国際社会をリードできる人づくりを実践する活動に取り組むことができる立場の人間になることです。そのために私は実業を極めると同時に剣道を極めたい。そしてこのすばらしい剣道の文化的エッセンスと、「世のため人のため」を実践する実業の経済的エッセンスとをベースにした「文武両道の精神」を醸成し、それを余すところなく次の世代に伝えたい。
剣道は本当にすばらしい日本の伝統文化だと思います。明日の世界を支える一人でも多くの方々に、日本の伝統文化としての剣道の世界に触れて欲しいと思います。
そのためには、まず率先して自ら剣の道に取り組み、剣の道を歩み、最高峰を目指し、その道程をありのままに記録して行くことだと考えました。
そもそもは、剣道四段を目指していた1998年2月に、中々昇段できない苦しみに直面したことが発端になって、自分の剣道の記録をつけるようになったことが始まりでした。当時は強くなりたいという単純な願いだけで剣道に取り組んでいました。
当時のノートに書かれている内容は、読み返すとどれも顔から火が出そうなほど幼稚で恥ずかしいものばかりでした。わかった気になって書いているもの、不遜な態度が表れているもの、意味を取り違えているものなどなど・・・。ですが、同時に誰もがはじめから全てをわかっているわけではないこと、真剣に取り組んでいれば後々気づくこともあること、試行錯誤の先にだけ光明が見出されるのだと言うこともまた、そのノートから感じ取ることができました。
これこそが「道」である所以のような気がして、今後も、あえてその時その時に考えたこと思ったことをありのままに記録しようと決意したのがきっかけです。
最近記述した内容も、後から読み返せば恥ずかしく思えるかもしれません。逆にそうなければならないとも思います。私の成長の度合いによっては、いつまでたっても稚拙な考えのまま進歩がないかもしれません。そのことの方が恐ろしかったりするのです。全ては自分次第。
最終的に剣道範士になれるかどうか自体、実はそれほど大きな問題ではないと考えてもいるのです。「剣道八段範士」」は、現在の剣道界で目指して到達できる最高峰です。私のような凡庸な剣士が「生涯剣道」に取り組むということは、生涯たどり着けるあてのない「剣道八段範士」を目指して修行を続けることを意味するのだと考えていますし、それが自然なことだと思います。たどり着けるかどうかではなく、目指しているかどうかが問題だと思うのです。
遠くにそびえる最高峰に向かって一歩一歩悩みながら、迷いながら、苦しみながら進んで行くその時その時に、いったいどんなことを考え、どんなことを感じ、どんな取り組みをしたのか。それらをありのままに記録すること自体に意味があるような気がしているのです。とはいえ、人がひとりでなしうるものなど本当にちっぽけなものです。できればここに書かれた内容に対するみなさんの忌憚ないご意見などをお聞かせいただければ幸いです。


コメント

私は今仕事の都合で週一日しか稽古できません。それで早朝に稽古されてるとこを捜してたらこのサイトにあたりました。何時から稽古されてるか教えて下さい。参加できる時間なら是非参加したいんですが

「剣道初段の37歳」さん、コメントありがとうございます。
在津です。

私が参加している朝稽古は毎週日曜日の朝7時から1時間行っています。

どちらにお住まいかわからなかったのですが、福岡地区では他に朝稽古をやっている所はわからないです・・・。

逆に福岡・筑紫地区で開催されている朝稽古情報があると嬉しいくらいです・・・みなさん、情報提供お願いします!(#^.^#)

もし日時と場所が都合にあうようであればご連絡下さい。

市内南区に住んでいます。その時間は参加できますので詳しい連絡先など教えて下さい

大丈夫ですよ(^O^)あたしの父も30代で五段でした\(☆o☆)/今は50代で六段です(・o・)ノ五段以上は年齢がともなえば、ある意味ついてくるものなことぐらいご存知でしょう?父は八段のある先生を尊敬していました(⌒〜⌒)なので、実力はおありなのだから、段にはもうこだわらず、未来ある子達に好かれ、剣道の素晴らしさを感じてもらい、精進を忘れずにいれば、いつの間にか八段になり、あなたを慕う方々に囲まれている日がくると思います!六段になれる日までに腐らずに頑張って下さい(^o^)/

 剣道のサイトを色々拝見していてたまたま、こちらにたどり着きました。
私は現在37歳 五段 週に4回程度稽古しております。
 剣道歴は 小2から高2まで9年
 10年のブランクのあと10年 で計19年…
少年時代の当てる出ゴテや、フェイント技、待って打つ返しドウ 
などの 小細工剣道が災いし、現在
迫力のある出端面、飛びこみ面が極端に下手で苦労しております。
 6段までは、あと3年、まさに凡庸な剣士を地でいっております(笑)
そして、私も八段範士を目指し日々精進しております。
 幸いなことに私の師匠はもう85歳とはいえ八段範士で、今でも週に
2から3回、お元気に稽古されています。
 その師匠の教えと稽古姿から感ずるのは、
「基本の徹底に勝る稽古法、昇段法はない」ということです。
師匠は本当にきれいな構え、フォームをされています。特に惚れ惚れするのは
たまに手本として見せてくださる面の空間打突です。
竹刀の先端が実にきれいな円の軌跡を描いて、やわらかくしなやかに動きます
下半身は実にダイナミックに踏み込みをして、やはりやわらかくしなやかに
出て行きます…
 師匠曰く、「何段になっても、基本をとことん積み重ねる事…そうしないと
悪い癖がだんだんとついていく」との事です。
 じっさい師匠は8段を目指す10年間(警察官、教員等でなく、
一般社会人として、仕事の傍ら剣道をしていたので合格まで10年を
要した)、月に2回ほどしか稽古を休まれず、方々への出稽古で上の先生に
かかる稽古と基本稽古を徹底されたそうです。その成果が今日の姿か…
とたいへん納得が行く次第です。
 また、50代後半の八段教士にもたいへんお世話になっているのですが、
その先生の面の打ち方がわが師匠に驚くほどそっくりなのです。師匠の面うち
は残念ながら85歳の老人ですから、すばやさに往年の切れ味がないのですが、
とにかく、運動の軌跡はそっくり… 八段には八段の練りこんだフォームというの
が大切なのだなあ…とつくづく感じます。
 長々と駄文をすみません。基本の徹底…言うは易く行うは難しだなあ…
とつくづく感じます。私は今後稽古の半分はせめて基本稽古に費やせたらなあ…
と思っている次第です。


コメントありがとうございます!在津です。

「八段範士の弟子」さんは文字通り正師を得られているようですね。
うらやましい限りです(^ー^* )♪

私もようやく5年ほど前に直接ご指導頂ける八段範士の師匠を得ましたが、私は福岡在住、師匠は大阪在住ということで、年に2〜3度ほどしか指導を仰ぐことができません。もともとの師匠は鹿児島在住の七段教士ですが、これまた年に2回ほどお会いできればいい方という有様です。

ですが、それでも正師を得ない数十年を思えば格段の環境改善です♪

八段といえば、春の審査で福岡高校の岩熊先生が八段に合格されました。

私の仲間には福高OBが沢山おりますが、師匠が八段の壁を越えられたことで、後進の彼らの剣道は今後益々錬られていくことでしょう。

八段範士は剣道修行の道程にある頂なのですから、本来は全ての剣道修行者が目指すべき方向性だと思っています。

基本の徹底……永遠のテーマですね(^ー^* )♪

20代の頃は自分は基本は一通り身に着けているなどという錯覚をおこしていたものです。

剣道の基本を身に着けることが以下に難しいかということを痛感する毎日を過ごしております。

これをご縁に今後ともよろしくお願いいたします


はじめまして。41歳の男性です。剣道6段を受験しようと重いますが、2年ぶりに受けようと思います。今度、11月15日の名古屋で受験しますが残りの心構え等 ご教授していただきましたら 幸いです。

審査、がんばって下さい!

・・・というか、私もがんばります(^_^;)

と言う状態なので、あれこれ教授できる立場ではないですが、とにかく、まずは日頃の剣道を立会いの場で出し切れるように、心を落ち着かせることではないでしょうか?

高校時代の先生からのアドバイスでは、「品や格というのはにじみ出るものであって、発揮するものではない。六段の風格をみせようと思うあまり、横着な態度になってしまったり、考えすぎていつもの自分とは違う自分を出そうとしてしまったりしていては合格はおぼつかない。だから、とにかくただ無心に自分の剣道を精一杯やるしかない。」ということでした。

緊張して普段の自分が出せなかったということだけはないようにしましょう。

朗報をお待ちしております

>在津様
さっそくのご返事ありがとうございます。日頃の自分の剣道を審査で発揮ですか...出来るはどうか分かりませんが頑張ります。正直、私は今回の受験が3回目で 2年間挫折しておりました。が、大学時代の同級生が20回目ぐらいで 合格と聞きましたので また 受験しようかなと思っています。この2年間は小、中学生と少し道場で稽古するぐらいで全く自分を鍛えてはいませんでした。3ヶ月前、とある飲会の場で知り合いの発言が気に さわりましたので7月の後半から自分的に自分を追い込んで受験に向けて取り組んできたつもりです。後、1週間は鍛えに鍛えて 1週間前にクールダウンと(受験前なので)行きたいと思います。
仕事がら 地稽古等不足していますが1分30秒を2ラウンドの稽古を週2回を実践し 今回落ちても 通るまで 受験します。でも あの 落ちたときの ショックは いやですね!

小川忠太郎先生のことをweb上で掲載されるのであれば、範師を目指すと豪語しないでください。
違うんじゃないですか?段とか試合の勝ち負けとかは小川先生にとっては修行の過程にたまたまあったものだと思っています。
小川忠太郎先生のファンより

まず最初に、ご気分を害したのであれば申し訳ありません。
その上で思う所を少々・・・

> 段とか試合の勝ち負けとかは小川先生にとっては修行の過程にたまたまあったものだと思っています。

私も同感です。

剣道修行の本質や目的がそこにないことは小川先生に限らず、持田範士、斉村範士について研究すれば明白です。

私は剣道範士になることが剣道の目的だと言っているわけではありません。

現在の段位制度では八段範士が最高位です。
持田範士や斉村範士は当時存在した十段を固辞されています。
私は初めてその考え方に触れた時には良くわかりませんでしたが、2度目に同じ考えに触れた際には感動しました。

人は成長と共に考え方もまた変わります。
誰もが最初から高尚な考えで物事に取り組んでいるわけではありません。

既存の段位や勝負の勝敗を超える実力が身についていない修行途上の者が、上達した先人の考えに安易に共感を覚えて、段位や試合の勝敗について語るようになるのは逆におこがましくすらあると考えています。

修行の月日が経てば目の前の段位、そこを乗り越えれば先にある段位、試合に出場するのなら目の前の相手に正々堂々と戦って負けないこと・・・そうしたことを直視して、真摯に取り組むことなしに上達などありえないとも考えています。

そうした段階を超えて修行を継続する者だけが、始めて「段位や試合の勝敗は過程に過ぎない」といった事実を体験に応じて口にできるのではないかと思えます。

そういうわけですので、発言を撤回する考えはありません。

いずれにせよ、そもそも六段昇段にも四苦八苦している若輩者の戯言です。

大きな心でぜひお見逃し下さい(^ー^* )♪

今回コメントをいただいたおかげでこの件について考える機会を得ました。

ありがとうございました

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